とりま風呂

とりあえずまあ、はてブロでも。略して『とりま風呂』 by 常時系

人のしつけックスを笑うなという話

ども @georgek5555 です。

気づけば周りは子持ちばかりで、どんどんと孤独死へまっしぐらなのですが、いろんな人を見ていると、独身を謳歌している風の自分でも、家庭を持つことってまた一つ何か新しいフォースを手に入れることなんだろうなと思ったりしている次第です。

さて、ちょっとここ数日とある女性が子供のしつけのため?に、某花札製造会社の携帯端末機をぶち壊したという話が盛り上がっています。
ざっくりと説明すると、ゲームに夢中になりやすい年頃である子供に、ある一定のドメスティックルールを設けたのですが、それを破ったことで、思いっきりへし折ってぶち壊してやったという感じの話です。

壊した方は女性なのですが、Twitterで壊してやったという発言をついーてぃんぐしたことで、一気に炎上して、賛否両論入り乱れてのもみくちゃ状態になっているようです。

やや時間が経過したので、全体的な意見を見ても、ルールをやぶった子供に対して何かしらの罰を科すことに関しては、概ね賛成派が多いようなのですが、一番問題になっているのは、携帯端末機をへし折ってうりゃこりゃ!ってしたことだと思います。

まず、大前提として、しつけとして頭をこついたり、ファニーボーンをコツンとしたりすることは、個人的にはそこまで否定してないです。古いタイプの人間なので、しつけでゲンコツくらうことは当たり前の世代だったのもあって、あまりそこには色々とケチをつけるつもりはありません。
ただ、こういう風に書くとDV擁護派って言われそうなのですが、どこまでが許されて、どこまでが許されないのかって、まあ難しいので、確かに直接的なアタックではない、何かしらの魔法でしつけるほうがいいのだろうなとは思う次第です。事実、うちの親もすげー怒られた記憶はあるものの、殴られた記憶が正直ないので、殴られてたら、今よりもさらにひね曲がっていたかもしれないとは思います。

今回の件に関していうならば、某美人バイオリニストの方は手をだしていないので、まず直接的なアタックは駄目だと考えている可能性があるなというのがひとつです。ただし、その行為自体がトラウマレベルで、身体的なアタックよりも心のダメージの方が一生残るし、良くないというのが反対派の意見でしょうか。

僕もそこに関しては同じ感じで、何か罰を与えることに関しては否定しないのですが、悪いことをしたから物を破壊しますというのは、正直あまり教育上よくないなと思うんですね。

飛躍しすぎかもしれないですが、自分が決めたルールを守らないなら、そいつが大切にしているものを破壊しても構わないという考えを、まだ物事の分別もそこまで出来ない年頃の子供に、一番そばにいる親が見せてしまうことは、その後の成長でどんなふうにおかしくなってしまうのか、心配でしかありません。

今回破壊したものが、大量生産されたマシーンだったから、なんとも思わなかったのかもしれないのですが、これが仮に匠が作った漆塗りの柘植の櫛だったら?代々受け継がれた伝統を今も大切に守り続ける有田焼職人の作った壺だったら?おばあちゃんのぽたぽた焼きだったら?果たして同じことをしたのだろうかと思ってしまうのです。
もし、それでも同じことをするよ!っていうのであれば、それこそ、もはや親側がしつけされなおされなくてはならないのではないかと思います。
何かの罰として、何かを破壊する。これって非常におぞましい行為だと思うんですね。取り上げて金庫に入れてしまうとか、そういう他の発想だってあったとは思うんです。
過去の発言を遡った方の報告では、以前にもどうようにぶち壊して、その後修理して使わせていたというような発言があったようですが、壊しても修理できるものはいいです。でも、それが一度壊してしまったら、取り返しのつかない命だったらって思うんですよね。
さすがに、命を破壊するまでは飛躍しすぎだろという人もいるかもしれませんが、分別がつかない子供が「怒り or 罰」=「破壊」という図式だけが鮮明に残ることの恐ろしさというのは、おそらくそういう経験をしたことがない人には計り知れないレベルの問題だと思うんですよね。

とまあ、ここまで話をしていると、結局はT家のしつけ方なんだから、他人が口出しをするなという意見も出てきます。個人的には割りと静観していて、いちいち口出ししようとは思ってなかったのですが、しかしよくよく考えると、他人の家のルールにいちいち口出しをするなという発言が、今のこの時代をおかしくしたんじゃないかなと思うんです。

昔は、他所様の家であっても、周りの人たちが、いきすぎないようにセーブしてくれる役割を担っていたと思います。しかし、最近はちょっと前に話題になった子供を蹴りまくってしつけている親のように「他人の家庭に口出しするな!うちの子供のしつけに責任もてるの?」みたいなことを平気で言え、かつ周りも見て見過ごしている状態が形成されていると思います。
今回のいんたーねっつでの炎上は、ある意味、今後のしつけ方を考える上で非常にいい論議だと思いますし、それを見て「うちもそうしてたけどやめよう」とか、逆に「うちは甘いからもっとちゃんとしつけよう」とか、色々考える人も出てくるでしょうし、同じようなことをしている人がいたときに、それなりに自分たちの中で意見が形成されていて、冷静に相手に対してアドバイスができるようになると思うんですね。

昔は、町内会や婦人会、近所のタバコ屋のおばちゃんや、銭湯の親父などが、こうしたことを教えてくれていて、新米のパパ・ママが成長することができたと思うんです。でも、今の時代、近所付き合いは非常に希薄で、公園でお互いの家庭や子供の就学先を自慢するくらいで、もっとこうした根幹にかかわることって、どんどん見て見ぬふりをするようになってきたんじゃないかと思うわけです。

今回の炎上は、賛否どちらかを決めるのは個人的には若干難しいです。壊すのは駄目じゃないかと思うけど、もしかしたらそれが一番適切な罰だったのかもしれない。それはその光景を見てないないから分からない。もしかしたら、冷静に怒ったあとに「では、約束通り、お釈迦にするね。しゃかしゃか」と優しく壊したかもしれない。そうだとすると、若干景色は変わってくる。
なので、賛否については今後もどんどん活発に交わされていけばいいと思うのですが、一番駄目なのは「他所様のしつけ方に他人が色々言うな」という意見なのではないかと。

いずれにせよ、子どもたちが、優しさに包まれて、健やかに育ってくれることを願うばかりです。

とりま、今日は半袖で十分です。